英ARMは、SoCの設計に対応する構成自由度の高いデバッグ/トレース・ソリューション「ARM CoreSight SoC-400」を発表した。

同ソリューションは、大手半導体ベンダがハードウェアおよびソフトウェアの設計と最適化にすでに使用している同社のデバッグ/トレース・アーキテクチャ「ARM CoreSight」をベースとして開発されており、柔軟なモジュラ設計のアーキテクチャにより、ARMその他の半導体IPをサポートすることが可能となっている。

「CoreSight SoC」の利用イメージ

モジュラ化されたデバッグ/トレース・インフラ、およびツール・チェーンにより、ソフトウェア開発者の最終製品の性能最適化に向けたSoC設計における可視性の向上というニーズに応えるもので、構成可能なデバッグ/トレース・コンポーネントの総合セットに、IPのスティッチングとテストを自動化するための設計ツールを加えたものとなっている。

また、完全に自動化されたシステム・スティッチングおよびテスト・ベンチ機能、強化されたAMBA AXI Access Port(AXI-AP)機能、AXIバスの64ビットアドレス空間サポートなどを特長としているほか、ローカルおよびグローバルのそれぞれに対応するタイム・スタンプ機能を持たせることも可能で、CoreSight SoC-400のすべてのコンポーネントには、AMBA Designerツール「CoreLink」で使用可能なIPXACT記述子が付属している。

さらに、AMBA DesignerツールとパッケージIPを組み込むことにより、デバッグ/トレース・インフラの導入を容易にし、ハードウェア開発者の生産性向上と新製品の製品化期間短縮を可能とすると同社では説明している。

なお、ARM CoreSight SoC-400は、すでにリード・パートナーへのライセンス提供を開始しており、ソフトウェア・サポートは、2011年5月より「ARM DS-5」ツールで提供される。手始めにARM Cortex-A15対応として提供され、年内にはすべてのARM Cortexプロセッサ・ファミリに対応する予定としている。