中国Huaweiは、中国ZTEが特許および商標権を侵害しているとして、欧州3カ国で同社を提訴したことを明らかにした。ZTEはこれを受け、翌日に中国でHuaweiを提訴、中国ベンダー同士が法廷で対立の構図を見せている。

HuaweiとZTEはともに、モバイル機器でライバル関係にある。最初に訴訟を起こしたHuaweiは、(1)データ通信カードとLTE技術で自社特許を侵害、(2)欧州で登録している自社商標の不正利用、の主に2点を主張している。Huaweiによると、ZTEに侵害行為の停止を求めたがZTEはこれに応じず、特許についてもクロスライセンス契約の交渉に応じなかったという。同社は、ドイツ、フランス、ハンガリーの3カ国で訴状を提出しており、今後、話し合いにより問題解決を図るとしている。

Huaweiはプレスリリースで、自社データ通信カード「E180」とZTEのデータ通信カードを横に並べ、デザインが模倣されたことを強調している。商標では、電気製品に対する欧州の安全規制である「RoHS(危険物質に関する制限)」指令に遵守していることを示す自社マークとZTEのものとを並べている。

Huaweiのプレスリリースに掲載されている画像(1)

Huaweiのプレスリリースに掲載されている画像(2)

一方、ZTEは29日、LTE技術に関する特許侵害でHuaweiを中国で提訴したことを発表した。自社の知的所有権を保護するため、将来的に中国以外の国にも訴訟を拡大する可能性も示唆している。