マスコミをはじめとして、今回の震災風景は、動画や画像で数多く記録されている。市民によって撮影されたものをまとめるサイトも見られるようになってきた。「3.11」市民が撮った震災記録Webは、仙台市を中心に市民が撮影した画像を掲載、震災の記憶を風化させないために、市民に画像の提供を呼びかけている。

立ち上げたのは、仙台市のNPO法人20世紀アーカイブ仙台。大正や昭和の先人たちが伝えてきた仙台、そして宮城県の原風景、文化・伝統を後世に伝える目的で、2009年に設立された。動画関連や音源関連の会社、デザイン会社が中心メンバーとなっている。

震災記録Webは、ツイッター等に市民が画像をアップしているのを、同NPOの関係者が目にして思いついたという。3月22日からツイッター、フェイスブックやブログで画像提供を呼びかけ始めると、すぐに数多くの画像が寄せられ、4月4日、第1弾の画像を掲載した。

その画像は、市民の視点から撮影されているため、これまで報道で見てきたものとは少し違っている。地震や津波による被害だけではなく、3月11日以降の人々の生活、街の様子が映し出されていて、改めて震災のすさまじさを感じると同時に、仙台市民の苦労やたくましさも伝わってくる。

4月27日現在、青葉区162枚、宮城野区113枚、若林区67枚、太白区41枚、泉区27枚の画像が掲示されている。