経済産業省は28日、1月の鉱工業指数(速報)を発表した。鉱工業生産指数(2005年=100)は前月比2.4%上昇の97.1(季節調整済み)だった。3カ月連続の上昇。前年同月比は4.7%の上昇。出荷、在庫、在庫率の各指数も上昇した。同省は基調判断を「持ち直しの動きで推移している」としている。

鉱工業生産指数は、景気判断で最も重要な指標のひとつで特に速報値は注目度が高い。1月の鉱工業生産指数で上昇に寄与した業種は、輸送機械工業、一般機械工業、鉄鋼業等だった。特に、輸送機械工業は前月比7.5%の上昇と伸びが大きい。品目別では、普通乗用車、半導体製造装置、駆動伝導・操縦装置部品の順に寄与。自動車関連の好調さが目立つ。一方で、携帯電話や液晶テレビ、固定通信装置等を含む情報通信機械工業は9.0%の低下となっている。

出荷指数は前月比1.1%上昇の96.9。こちらも3カ月連続の上昇(前年同月比は3.2%の上昇)。上昇に寄与した業種は、輸送機械工業、鉄鋼業、金属製品工業等だった。

生産された製品が出荷されずに生産者の段階に残っている在庫の動きを示す在庫指数は、前月比4.7%上昇の100.9で、2カ月連続の上昇(前年同月比は7.3%の上昇)。在庫の上昇に寄与した業種は、情報通信機械工業、輸送機械工業、一般機械工業等だった。在庫とその出荷の比率をみることにより、製品の需要状況を示す在庫率は、前月比0.7%上昇の109.3だった。前年同月比は1.2%の上昇。

同時に発表した製造工業生産予測調査では、2月が前月比0.1%の上昇、3月が1/9%の上昇となっている。

※注 : 生産指数、出荷指数、在庫指数、在庫率ともに季節調整済みの数値