近畿日本鉄道は15日、南大阪線・吉野線の特急電車26000系「さくらライナー」のリニューアル概要を発表した。4月2日から4両1編成を運行し、残り1編成は本年秋までにリニューアルを実施する。26000系は1990年に投入された特急用車両で、21年ぶりに室内設備や外観を一新するという。

「さくらライナー」リニューアル後外観イメージ

リニューアル車の外観は、従来のもえぎ色(グリーン)のイメージから「さくら色」を基調としたカラーになる。運転室後部に展望スペースを用意する。

客室サービスとして、同路線では初めてデラックスカー1両を導入する。デラックス車両は3列シートで、一般席より座席幅が55mm広い。インテリアは和の素材を取り入れ、荷物棚下に吉野産ヒノキ、照明カバー内部に吉野産「漉き和紙」、仕切り扉はガラスと吉野産スギを試用し、上質な空間を演出するという。デラックスカーに乗車するには特急料金のほかに特別車料金(1~80km 200円)が必要とのこと。

デラックスカー客室イメージ

一般車客室イメージ

一般車は「さくらの花びら」をテーマとした明るい空間とし、さくら色の背もたれ、木目調の壁材、床材を導入。吉野の春を演出するという。このほか、すべてのトイレを温水洗浄便座とし、車いす対応の多目的トイレや禁煙室を設置する予定。

さくらライナーの運用本数は平日が5本、土休日が8本。リニューアル編成は時刻表などの「デラックスカー連結」の表示で判別できる。

(画像提供:近畿日本鉄道)