AppleがiPhone 4などいくつかの製品のネジにペンタローブ (Pentalobe)形の採用を広げていると、分解レポートで有名なiFixitが指摘している。Appleが好んで使用するトルクス (Torx)ネジに比べて、ペンタローブネジは対応ツールが少なく高価で一般ユーザーが入手しにくい。iFixit CEOのKyle Wiens氏は「目的は1つ: ユーザーを中身から遠ざけるためだ」と述べている。

iPhone 4の外装をとめるネジの違いにiFixitが気づいたのは、日本でのiPhone 4発売のときだったという。米国で発売されたiPhone 4にはプラス形のフィリップス (Phillips)ネジが用いられていたが、日本で販売されたiPhone 4にはトルクスに似たネジが使われていた。しかしトルクスは6つの突起が広がる形であるのに対して、そのネジは5角形の花形だった。調べたところペンタローブネジだった。

トルクスとペンタローブ (出典: iFixit)

Appleがペンタローブネジを用いたのはMacBook Proのmid-2009モデルのバッテリー固定が最初で、最近ではMacBook AirのLate 2010モデルの外装に採用されている。米国以外では数多くの地域で最初からペンタローブネジを用いたiPhone 4が販売されており、Appleはペンタローブ形に統一した模様で、米国でもペンタローブネジでとめられたiPhone 4が販売されるようになった。またApple StoreのサービスにフィリップスネジでとめられたiPhone 4を持ち込むと、受取時にはペンタローブネジに交換されているそうだ。