パナソニック セミコンダクター社は、モバイル機器などの電源に最適な、高速応答で、幅広い出力電圧に対応でき、かつ高効率な高速応答ヒステレティック制御方式DC/DCコンバータLSIシリーズとして「AN30180/30181/30182」を開発。2011年1月よりサンプル価格100~200円にてサンプル出荷を開始すると発表した。

パナソニックの高速応答ヒステレティック制御方式DC/DCコンバータLSIシリーズ

同シリーズは、ヒステレティック制御方式の実用化と、出力負荷急変時に高速応答が可能な、PWMの所定オン時間・オフ時間制御技術を採用したほか、従来、出力電圧範囲が入力電圧の80%以下であったのに対し、出力トランジスタが常にオン状態(100%Duty)にする制御を可能にした、オン時間延長回路技術、ならびにDC/DCコンバータLSIで使用するコイル、およびコンデンサなどの外付け定数の低減を可能にした、高速スイッチング動作(3MHz)技術を採用。

これにより、出力負荷急変時に高速応答性の高いDC/DCコンバータを実現、出力電圧変動幅をアンダーシュートで従来品比51%減となる20mVに、オーバーシュートで同44%減となる20mVに抑制することを実現しており、従来品以上にCPUなどの動作電源電圧範囲に大きなマージンをとることができることから、セットの安定動作を可能とする。

また、出力設定電圧まで電池からの入力電圧が低下しても、安定動作を実現。これにより、電池容量の有効活用を可能にしたほか、小型パッケージの採用および外付け部品点数の削減や部品定数の低減ができるようになり、セット製品の実装面積を従来比で約33%削減することが可能となった。