米Nimbula マーケティング担当バイスプレジデント レザ・マレクザデ氏

ネットワールドは12月15日、今年6月にベータ版を発表したクラウドコンピューティングOS「Nimbula Director」に関する記者説明会を開催した。同OSの開発元である米Nimbulaのマーケティング担当バイスプレジデントのレザ・マレクザデ氏が説明を行った。

米Nimbulaは元Amazon.comのエンジニアリング部門のバイスプレジデントでありAmazon EC2の開発者だったクリス・ピンクハム氏によって作られ、同氏はCEOを務める。そのほか、CTOもEC2開発チームの元リーダーが務めるほか、レザ氏は米VMwareにてマーケティング・ディレクターを務めており、同社のテクノロジーはAmazon.comとVMwareがベースとなっている。

同氏は「現在、ITシステムのコスト削減という観点からパブリッククラウドが注目を集めているが、実際に利用したユーザーはコスト削減に加え、パブリッククラウドにより"イノベーションが起こせる""ビジネスのスピードを向上できる"というメリットを理解している。ただし、われわれは従来の企業におけるITシステムが不要とは思っておらず、パブリッククラウドと企業内システムとのハイブリッドを実現することを目指している」と説明した。

「Amazon EC2はシステムの仕組みを知らなくても、クレジットカードさえあれば利用することができる。われわれは、Amazon EC2のようなスケール・俊敏性・効率性と企業内インフラのカスタマイズ性と管理性を融合させることをミッションとしている」

Nimbulaが目指す従来型企業システムとプライベートクラウドの両立モデル

同氏はNimbula Directorの競合に対するアドバンテージとして、「自動化」「拡張性」「セキュリティ」「ネットワーキング」を挙げた。

自動化については、人的ミスを回避するため、リソースの検知・配置・割り当ての自動化を実現するとともに、物理ノードの障害時の自動回復にも対応している。

セキュリティについては、ユーザーとオブジェクトのそれぞれに対してパーミションを割り当てることができるため、「真の意味のマルチテナントとハイブリッドクラウドが実現される」(同氏)という。

また、同ソフトがインストールされた環境ではワークロードを移動することが可能で、プライベートクラウドのリソースをAmazon EC2に拡張することもできる。その際も、ユーザーとオブジェクトを制御できるため、安全性も確保される。

同氏は競合製品としてオラクル製品、「vSphere」をはじめとするヴイエムウェア製品、OSS「Eucalyptus」を挙げ、「非常に複雑」と述べた。

これらに対する優位性については、「まず、われわれは自動化においてすぐれている。VMware製品やEucalyptusはインストールや管理においてマニュアル作業が必要だ。またvCenterはサポート可能なバーチャルマシンの数が限定的であり、Eucalyptusも対応可能なバーチャルマシンの数が1万5,000と少ない。Amazon EC2と同等のサービスを提供できるわれわれは拡張性でも勝っている。そのほか、インフラ全体をコントロールできる点でアーキテクチャにも差がある」とした。

Nimbula Directorの仕組み

同製品は12月6日よりパブリックベータがスタートしており、今後はグローバルでパブリックベータのユーザーと協業していく。来年前半には正式版のリリースが予定されている。日本市場ではパートナーモデルによるビジネスが展開される。