米Cisco Systemsは12月1日(現地時間)、ネットワーク管理ソフトウェアを提供する米LineSider Technologiesを買収することを発表した。買収金額は非公開。買収作業は、2011年度第2四半期中の完了を見込んでいる。

LineSiderは、仮想化環境向けのネットワーク管理ソフトウェア「OverDrive」を提供する企業。OverDriveは、ビジネスレベルの抽象度でポリシーを設定すると、それに従って適宜プロビジョニングを行い、ルーターやスイッチ、ファイアウォールなどを自動的にコントロールするソフトウェア。稼働状況に合わせてネットワーク環境を柔軟に変更できるため、運用管理コストの削減が期待できるという。

買収後、LineSiderの技術は、CiscoのNetwork Management Technology Group(NMTG)に組み込まれる予定。NMTG 担当シニアバイスプレジデントのジェスパー・アンダーセン氏は、「シスコのお客様にとってクラウド コンピューティングは、より効果的なビジネスモデルを創出し、ネットワークの運用効率を高めることができる重要な手段となります。LineSiderの買収によって、シスコは、お客様のクラウド コンピューティングへの移行を促進するキーコンポーネントを手にすることになります。LineSiderの高度なネットワーク管理ソフトは、物理/仮想ネットワークサービスをポリシーベースの手法で統合し、ネットワークの柔軟性と変更への対応性を高めます」とコメントしている。