エムオーテックスは11月22日、ネットワークセキュリティ統合管理ツール「LanScope Cat6」の最新版「6.6.0.0」を発表した。今回、ソフトウェアライセンスを管理するための一連の機能とNetAppサーバのアクセスログを監視する機能が新たに装備された。

エムオーテックス 営業推進部 部門長 池田淳氏

営業推進部 部門長の池田淳氏は、「現在、企業ではライセンスの所有数が利用数と一致していなかったり、ライセンスの利用状況が把握できていなかったりという状況にある。しかし、ソフトウェアライセンスの違法コピーが摘発されて、億単位の賠償金を支払うという事件も起きている」と、企業でソフトウェアのライセンス管理が課題となっている現状を指摘する。

ソフトウェアのライセンス違反は、企業に賠償金といった金銭的被害をもたらすだけでなく、「ステークホルダーに対する説明責任を果たせない」、「社会的信頼の失墜」、「管理にかかる無駄な費用の発生」といったリスクをもたらす。

企業は具体的に、「不正インストールを把握できない」、「部門・部署ごとにライセンスを把握できない」、「資産台帳の整合性が取れていない」といったライセンスにまつわる問題を抱えている。

そこで、同製品では「調査」、「分類」、「登録」、「更新」、「検証」という5つのステップによって、正しい資産管理を実現する。ソフトウェア資産管理の国際規格「ISO/IEC19770-1」に従い、「ハードウェア管理台帳」、利用「ソフトウェア管理台帳」、「ライセンス管理台帳」、「ライセンス媒体管理台帳」という4つの台帳が提供される。

同製品はハードウェアの情報を自動的に「ハードウェア管理台帳」に記録するので、管理者がクライアントについて調べる手間を省く。同台帳に自動取得される情報はIPアドレス、MACアドレス、メモリサイズなど50種類以上。

利用ソフトウェア管理台帳では、PCごとに割り当てたライセンスが正しくインストールされているかどうかを確認できる。ライセンス管理台帳では、誰がどこからどれだけのライセンスを購入し、誰が管理しているのかを記録し、利用可能なライセンス数の把握を実現する。これらより、ライセンス契約ごとに「所有数・インストール数・過不足」を把握し、ライセンス契約ごとに不正なインストールを行っている端末を特定することが可能になる。

ライセンス媒体管理台帳はインストールする際に用いたCDやDVDなどのメディアを管理できる。ライセンスに加えて、インストールプログラムが格納されているメディアもきちんと管理しておく必要がある。

同製品は資産管理、サーバ監視のほか、ログ管理、デバイス制御、リモートコントロールなどさまざまな機能を提供するが、必要な機能だけパッケージとして購入することも可能だ。資産管理機能が含まれるパッケージは「アセットキャット」、サーバ監視のパッケージは「サーバキャット」となる。

同製品は2月25日から発売が開始される。アセットキャットのクライアントライセンスは1ユーザー当たり4,500円、管理マネージャーが29万8,000円で、すべての機能が使えるライセンスが10個付いた標準パッケージの価格は39万4,800円となっている(いずれも税込)。