パナソニック セミコンダクター社は、車載機器やOA機器、家電機器の低消費電力化とシステムコスト低減を可能とするシステムコントローラ向けフラッシュメモリ内蔵32ビットマイコン「MN103Lシリーズ」を開発したことを発表した。すでにサンプル出荷を一部製品より開始しており、2011年1月より順次量産出荷を開始する予定。

パナソニックのフラッシュメモリ内蔵32ビットマイコン「MN103Lシリーズ」のパッケージ外観

同シリーズは110nmフラッシュメモリ混載プロセスを採用し、低リーク電流による低消費電力性能と40MHz動作(2.2~5.5V)の両立を実現。また、電力効率を従来品比約2倍に向上させた新開発の32ビットマイコンコア「AM32L」を採用。コア内部構造の省電力化設計と内蔵フラッシュメモリへの読み出し制御の最適化により、使用頻度の高い命令を1サイクル実行(40MHz時25ns)する処理能力を低消費電力で実現している。

さらに、内蔵フラッシュメモリはデータ格納領域で10万回の書き換えを実現する高信頼性技術を確立。外付けEEPROM機能の取り組みを容易化したほか、内蔵フラッシュメモリとアナログ回路技術の組み合わせにより、高精度アナログ回路を実現している。

同シリーズは現在、汎用機器向け「MN103LF08」と車載機器向け「MN103LF09」がラインアップされており、車載機器向けでは内蔵フラッシュメモリの容量は最大1024KBとなっている。