Analog Devices(ADI)は、産業用機器向けiSensor振動モニタ「ADIS16227」を発表した。

産業用機器向けiSensor振動モニタ「ADIS16227」

同製品は、同社のiMEMS加速度センサ、データコンバージョン、およびセンサプロセッシング技術と、データキャプチャおよびSPIを組み合せた、3軸デジタル振動モニタで産業用機器の設計者向けの自律動作が可能な完全集積振動解析ソリューションとなっており、振動の検出、絶縁、補正を通してシステムの性能を向上させることが可能となる。

組込周波数ドメイン・プロセッシング、512ポイント実数値FFT、およびオンボード・ストレージが、個々の振動源を特定して分類し、それらの時間変化を監視し、プログラマブル・スレッショルド・レベルに対応する機能を提供。また、コンフィギュラブル・スペクトル・アラームバンドとウィンドウ機能オプションが、問題の早期、正確な検出用に、6バンド(6つの帯域)、アラーム1(警告スレッショルド)、およびアラーム2(故障スレッショルド)で構成された、全周波数スペクトルの解析が可能だ。

さらに、一辺が15mmの立方体の完全組込プログラマブル機能により、振動源に密接した配置と、繰り返し小信号においても早期検出ができるため、ハンドヘルド機器を用いた測定から測定への位置やカップリングの違いに起因するデータの不一致を避けることが可能となっている。

加えて4レンジ(0-1g、0-5g、0-20g、0-70g)選択可能なコンフィギュラブル入力レンジ(ダイナミックレンジ)により、複数の動作シナリオをサポートする簡単なプログラミングを可能とし、これによりFFTの精度が改善され、低レベルの信号の観測をサポートすることが可能となるほか、サンプルレートが最高100kHzまでコンフィギュレーション可能な、平均化/デシメーションオプション付きの3軸広帯域幅(22kHz共振)加速度センシングにより、わずかな振動プロファイルの変化も、より正確に査定することが可能となっている。

なお、同製品はすでに量産出荷を開始しており、スタッドマウント用のネジ穴の付いた15mm×15mm×15mmのモジュールで提供される。2列の1mm、14ピンフレキシブルコネクタによって、シンプルなユーザインタフェースと取付けが可能で、1000個受注時の単価は174ドルとなっている。