Silicon Laboratories(Silicon Labs)は、カーラジオ・チューナICファミリの新製品「Si475x」を発表した。すでに量産対応状態となっており、単価は1万個時で8.18ドルからとするほか、評価ボード「Si4757LNA-A-EVB」は車載案件向けに450ドルで提供可能としている。

カーラジオ・チューナICファミリ「Si475x」のパッケージイメージ

同ファミリは1チップのCMOS ICにアンテナ入力からオーディオ出力までのラジオ・チューナ全体を集積したソリューションで、中グレードの車載ラジオ市場を主なターゲットとしており、主にBRICs市場におけるコスト重要視の車載ラジオ設計にも対応し、主用アプリケーションとしては車載OEMおよびアフターマーケット向けのヘッドユニットとラジオ・チューナRFモジュールとする。

パッケージには5mm×5mm 32ピンQFNパッケージを採用し基板面性を削減することが可能なことに加え、多数の機能を搭載することで、さまざまなコスト高の外付け部品を不要にしており、カーラジオ・チューナに必要な部品を最大で半分に、外付け部品数も最大70%に削減させることが可能だ。

AM、FM、FMラジオ・データ・システム(RDS)、長波(LW)、短波(SW)を含む全世界のラジオ帯域要件をサポートしており、カーラジオ開発者は1つの設計で全世界の市場要件をサポートする柔軟性を手に入れることが可能。また、同社の特許取得RDSデコード・テクノロジーを搭載しており、既存のFM RDS復調器/デコーダに比べて、より優れた性能を実現することが可能となっている。

さらに、強い遮断物の妨害に対する、選択度、感度、直線性、インパルス・ノイズ除去、弱信号処理、ダイナミック帯域幅制御といった高性能標準車載機能を搭載しているほか、高性能オンチップ・ラジオDSPやマイクロコントローラとともに、内蔵されているRFフロント・エンドの高い直線性が、マルチパス減衰に対する耐性と際立ったRFダイナミック・レンジの提供を実現することが可能となっている。