JR西日本はこのほど、寝台急行「銀河」などに使われた「24系」客車をマレーシア鉄道公社に譲渡すると発表した。JR北海道は13日、「キハ183-1 さよなら展示会」を開催する。かつて北海道で花形特急気動車として親しまれた「キハ183」はミャンマーへ譲渡されるとのこと。頑丈で状態の良い引退車両に、海外で活躍の場が与えられた。

急行「銀河」として活躍した24形客車(写真提供:JR西日本)

JR西日本がマレーシアに譲渡する車両は、14形客車7両と24系寝台車1両。14形客車は夜行快速列車「ムーンライト九州」「シュプール」に使用された座席車。2009年に同列車の運行が終わって以来、使用する機会がなかった。24系寝台車は東京 - 大阪間を結んだ夜行寝台急行「銀河」に使用されたという。こちらも2008年に「銀河」の運行が終了して以来、使用機会がなかったとのこと。

これらの車両は15日の夜から16日早朝にかけて下関地平コンテナ基地から下関港に陸送される予定。海上輸送のスケジュールは未定。

キハ183系気動車(写真提供:JR北海道)

JR北海道がミャンマーに譲渡するキハ183系気動車は、かつて北海道の花形特急車両として活躍した車両。現在も札幌 - 網走間の特急「オホーツク」や札幌 - 稚内間の特急「サロベツ」、札幌 - 函館間の特急「北斗」で活躍中。譲渡される車両は国鉄時代当時の塗装に復元された量産型の1号機を含む4両編成とのこと。

キハ183系4両編成の譲渡決定を受けて、同社は13日、「キハ183-1 さよなら展示会」を開催する。場所は釧路駅4番ホーム。時間は14:00から15:30まで。展示車両は「キハ183-1」「キハ182-1」「キハ182-2」「キハ183-2」の4両編成で、そのうち先頭車のキハ183-1は車内も見学できる。車内には183系特急気動車の足跡を紹介するパネルやポスターを展示するという。運転室も見学可能で、運転席にカメラを持参すると係員がシャッターを押してくれるとのこと。

展示館への参加は無料。ただし同駅を利用可能な乗車券が必要で、乗車券がない場合は釧路駅の入場券(160円)が必要とのこと。展示会来場者のうち、先着200名に記念証を配布する予定。

同社は展示会と同じ時間帯で「キハ182-1 さよならビール会」も開催する。キハ183系の中間車を参加者限定で公開する。事前予約が必要で料金は3,000円。ビールとウーロン茶が飲み放題、オードブルと温かい汁物が付く。ビール会の前後に使える釧略 - 新富士間の往復乗車付きで、この区間の列車に乗車すると車窓から他の183系留置車両を観られるという。さらに記念証と「慄かしの特急おおそらピンパッチ」をプレゼントされるとのこと。