ルネサス エレクトロニクスは11月5日、産業システムで使用される小型センサやアクチュエータ向けの通信規格「IO-Link」のスレーブ装置(デバイス)に対応した16ビットマイコン4品種を開発したことを発表。即日サンプル出荷を開始した。4製品は、フラッシュメモリ容量が32KBの「μPD78F8040F1」、同64KB品「μPD78F8041F1」、同96KB品「μPD78F8042F1」、128KB品「μPD78F8043F1」となっている。

産業用センサ・アクチュエータ向け小型16ビットマイコンシリーズのパッケージ外観

同製品は、同社16ビットマイコン「78K0R」(20MHz動作)と、IO-Linkトランシーバを、4mm×7mmの小型BGAパッケージに封入したもので、従来の8mm×8mm QFNパッケージと比べてサイズを56%削減している。これにより、小型センサに使用されるM8コネクタ(外径8mm)幅のケース内にセンサ制御基板を格納できるようになるため、コネクタの外径という従来のサイズ制限にとらわれず、小型センサを開発できるようになると同社では説明している。 また、A/Dコンバータや各種シリアルインタフェースを内蔵しているため、各種センサとの接続が可能で、DMA機能の内蔵によるセンサデータ処理とIO-Link通信の処置効率化が可能となる。

なお、4製品のサンプル価格は、内蔵メモリの容量により異なるものの、一例として128KBのフラッシュメモリおよび7KBのRAMを内蔵したμPD78F8043F1で600円/個となっている。また、量産開始時期は2011年度第1四半期を予定しており、2012年には4品種合計で月産20万個を計画している。