NECは11月5日、未来の社会的な課題を予測しその解決手段を発見するために、老若男女を問わず多くの人から多様なアイデアを収集できるシステム「未来創造キャンバスシステム」を開発したと発表した。

同システムでは、46インチのディスプレイ6台を組み合わせて1つの大画面を構成し、この画面に数多くのアイデアを3D空間表示することで、集めたアイデアをわかりやすく見せる。画面をズームイン/ズームアウトすることで、「過去から未来へ」「未来から過去へ」と画面を移動しているような感覚で表示されるため、アイデア間の時間的関係を把握しやすくなる。

システム構成

集めたアイデアの3D空間表示

また、同システムでは画面で見られている他人のアイデアに関連する単語や文節が自動的に提示され、これらの中からユーザーが取捨選択して並べ替えるだけで、アイデア文を作成することができる。このように、すでにある言葉を組み合わせてアイデアを述べることで、自分だけが違ったことを言っているかもしれないという不安や自分の言葉に対する自信のなさが解消され、発言がしやすくなるという。

発言を躊躇している人からもアイデアを引き出す仕組み

同社は11月5日から7日まで平城遷都1300年祭において同システムの展示を行い、すでにシステムに登録されたアイデアを見ながら、来場者が未来社会についての新たなアイデアを登録できる体験イベントを開催する。