半導体・FPD製造装置大手の東京エレクトロン(TEL)は、中国江蘇省において新たにフラットパネルディスプレイ(FPD)事業の製造拠点を新設することを決定、10月20日に現地において投資協議書の調印式を執り行ったことを発表した。

設立場所は江蘇省の昆山市にある昆山経済技術開発区で、製造拠点の面積は35万2000m2。同地は中国政府より、FPD産業育成の重点地区「国家パネルディスプレイハイテク産業化基地」として指定されている。

中国では、現在FPDの製造工場の建設が多数計画されており、TELでもこうした需要の高まりに対して、迅速な対応を図ることを主眼として、現地に新会社を設立し、現地のさまざまなニーズに対応を図っていく計画としている。新会社の名称は「東電光電半導体設備(昆山)有限公司(英文名:Tokyo Electron Kunshan Limited)」で、2011年3月に建屋着工、同年9月の竣工が予定されている。

当初は、定期補修などの業務から始める予定で、将来的には装置の改造および一部製造などを行うために工場建設を決定したとしている。

なお、同社では今後も、日本拠点において差別化技術の開発を継続させながら、拡大する中国市場において柔軟な対応を進めていくことで、同地での競争優位性を強化していくとしている。