ヒューマンテクノロジーズは、日本HPの法人向けPCに搭載されているセキュリティツール「HP ProtectTools」のセキュリティ機能を拡張し、サーバで中央管理することを可能にするセキュリティスイート「DigitalPersona Pro」を発表した。

HP ProtectToolsは、日本HPの法人向けPCのほとんどの機種に標準搭載され、OS起動前認証、 マルチファクタ認証&パスワード管理機能、顔画像による認証、 HDD丸ごと暗号化、デバイス(ポート・ドライブ)へのアクセス制限、不要データの安全消去、盗難対策サービスなどを提供する。これまでは、各クライアントごとの管理となっていたが、DigitalPersona Proを利用することにより、サーバで中央管理することが可能できる機能が付加される。

HP ProtectTools

DigitalPersona Proを投入することにより、サーバ側で「ポリシーの設定管理」、パスワード忘れなどの際、管理者がアクセスコードを発行可能な「アクセスリカバリ」、アプリケーションへの「シングルサインオン」機能が利用できるほか、外付け指紋リーダーの「U.are.U 4500」と「Finger Pro」が利用可能になる。

「DigitalPersona Pro」による機能拡張

「ポリシーの設定管理」と「アクセスリカバリ」

「シングルサインオン」

製品には、従業員数20~99名を対象にし、Web上のクラウドサービスとして提供される「Pro WorkGroup」と、大企業を対象とし、Windows ServerのActive Directory上で動作する「Pro Enterprise」があり、Pro Enterpriseではさらに、暗号キー、認証ログ、認証情報などのサーバ管理やKiosk端末向けの共有PCセキュリティやワンタイムパスワード機能も提供される。

「Pro WorkGroup」と「Pro Enterprise」

Pro Enterpriseは、Windows ServerのActive Directoryと統合でき、DigitalPersona Proの機能を、Active Directoryの拡張機能として利用できる。

「Pro WorkGroup」と「Pro Enterprise」の機能差

価格はオープンだが、100ユーザー利用の場合の市場想定価格(初年度ライセンス)は、Pro WorkGroupが68万円から、Pro Enterpriseは105万円から。Pro WorkGroupは11月1日から、Pro Enterpriseは2011年1月からの販売を予定している。

ヒューマンテクノロジーズ 執行役員 COOの藤村高寛氏

ヒューマンテクノロジーズと日本HPは協業し、今後セキュリティ製品の拡販を共同で進めていく。なお、日本HPのPC向け導入に関しては、特別価格(20%OFF)が適用される。

ヒューマンテクノロジーズ 執行役員 COOの藤村高寛氏は、今回の製品の販売の狙いを「最近はクラウドのセキュリティが注目されているが、ユーザーはどういう手順でやっていいのかわからない。こういう状況をきちんと整理してユーザーに提供したい」と述べた。