Xilinxは、同社のFPGA開発環境「ISE Design Suite」の最新版となる「リリース 12.3」を発表した。

同リリースはSoCデザインにおける機能ブロック間インターコネクトのための「AMBA 4 AXI4」 仕様に準拠したIPコアを初めて採用したほか、PlanAheadデザイン解析ツールでは生産性を高めるさまざまな機能強化をはかり、「Spartan-6」を使用したデザインにおけるダイナミック消費電力の削減を支援するクロックゲーティング技術にも対応した。

AMBA 4 AXI4仕様を採用したことで、ユーザーはIPブロック間のインターコネクトを一貫した方法で行うことが可能になったほか、IPの利用および再利用によって設計リソースの効率性を高め、また複数のIPプロバイダ間の統合も容易になるとXilinxでは説明している。

コアの使用やコアを作成するツール類においては、ISE Design Suite 12.3は「CORE Generatorツール」の機能強化が行われており、高度にパラメータ化されたIPへアクセスすることで設計期間を短縮することが可能。また、「Platform Studio」および「System Generator」の両ツールを使うことで、システムアーキテクチャやバス、ペリフェラルを短時間で構成することができるようになる。

PlanAheadの機能強化では、シームレスな「プッシュボタン」フローと、高度な視覚化/分析フローを実現している。また、操作画面には、プロジェクト管理、合成、COREジェネレータインテグレーション、フロアプランニング、プレイスアンドルート、ChipScope Proツールインテグレーション、ビットストリーム生成などの機能が統合されている。これにより、1つのデザイン操作画面からAXI4プロトコルIPコアをはじめとするすべてのIPに直接アクセスしたり検索したりすることが可能となる。

なお、ISE Design Suite 12.3はすべてのISEのエディションに統合されており、価格はLogic Editionの2,995 ドルより提供が開始されているほか、全機能の利用が可能な30日評価バージョンが同社Webサイトより無償でダウンロードすることが可能となっている。