【今日のCFD】米国SPX500種株価指数

FRBによる追加の金融緩和観測を背景に、テクニカルポイント1130を突破したことで、今月は約9.0%以上の上昇となっている。これは、過去71年で最大の値上がり率。しかし、徐々に欧州債危機の悪化懸念が上値を抑えつつある。直近の主要な米経済指標が、中古住宅販売を除けば弱い内容だったことも投資家の不安心理を増大させている。

本日も2Q個人消費や新規失業保険申請件数を始め、SPX5000を動かす指標の発表が予定されている。リスク回避トレンドを加速させる内容となれば、金融セクターは続落する可能性が高いか。仮にそのような展開となれば、構成率15.76%と、情報通信セクターについで高いだけに、指数全体を押し下げる要因になり得る。

逆に、厳しい雇用情勢や消費動向に改善の兆しが見られれば、相場反転のきっかけの可能性も出てこよう。この場合、金価格が高値圏でもみ合っていることや、BP(BP.L)の原油流出事故の処理が進んでいることを好感した買いが資源セクターで入るか注目したい。ちなみに資源セクターの構成率は、約10.75%となっている。

テクニカルで見ると、SPX500の力強さが感じられる。まず、移動平均線(MA)を見ると、25日MA(1123)が200日MA(1118)を上抜けるゴールデンクロスが出現している。また、9月28日の下落の際は、フィボナッチ50.00%戻し1129レベルが意識され、長い下ヒゲを出している点にも注目したい。

フィボナッチ61.80%戻し1151レベルで上値が抑えられるようなことがあっても、21日MA―50.00%戻しがサポートゾーンとして機能する可能性を考慮すれば、今回の下落は9.0%以上上昇した後の調整局面と考えられのではないか。また、200日MAがすぐ下にあるのも、相場の下支え要因となる可能性がある点にも注目したい。

米国SPX500種株価指数 日足