アジア時間

アジア株式市場は、欧米の経済指標発表を控え警戒感から利益確定売り優勢の展開へ。日本225種も調整色を強め、午後には先物にまとまった売りも出たことから、節目の9500をブレイクし欧州タイムを迎えつつある。

一方、為替市場は小幅なレンジでの値動きが続いている。ドル円は米金融緩和と日本の介入警戒感のせめぎ合いが、84円前半を中心としたこう着状態を生んでいる。クロス円もアジア株式が総じて下落した影響もあり、リスク回避から上値は重い。それはユーロも同じで、対ドルでは昨日1.35をタッチ後、米英のマクロ経済指標に向けたポジション調整が主体となり1.34後半での小動きのまま欧州勢の動向を見極めるムードが強まっている。

本日の主要経済指標

・17:30英国・2QGDP(確報値)

・17:30英国・2Q経常収支

・20:45米週間チェーンストア売上高

・22:00米国・7月S&P/ケースシラー住宅価格

・23:00米国・9月消費者信頼感指数

・23:00米国・9月リッチモンド連銀製造業指数

要人発言

・16:30ユーロ圏・シュタルクECB理事の発言

・未定ユーロ圏・トゥンペル・グゲレルECB理事の発言

・22:00英国・ポーゼンMPC委員の発言

・翌05:30米国・ウォーシュ米FRB理事が資本市場の役割に関するパネル討論会に参加

・翌06:30米国・ロックハート:アトランタ連銀総、スワニー大学で経済について講演

欧米時間

欧州タイムに入り、欧米ファンダメンタルズを探る上で重要な経済指標が発表される。まず17:30に発表予定の第2四半期英国GDP確報値だが、速報値と比較し横ばいの見通し。予想通りなら市場へのインパクトは薄いと思われるが、上下どちらかに大きくぶれる結果となれば、現在133円台でボックスとなっているポンド円が、再び明確な方向性を示すか注目したい。その際、上値は135.00のライン、下値は131.70(9月23日安値付近)ブレイクがそれぞれ焦点として浮上するか。

その後20:45に米週間チェーンストア売上高、NYタイムに入ると22:00に7月のS&Pケースシラー米住宅価格指数、23:00に9月の消費者信頼感指数がそれぞれ発表される。どの指標も米内需関連株への影響が大きいが、注目したいのは23:00発表の消費者信頼感指数だろう。この指標は、米国経済の牽引役である個人消費の動向と密接に連動しているだけでなく、木曜日に発表されるGDP消費部門の参考値としても注目度が高い。

そのため、今日だけでなく明日以降へもその影響は響く可能性がある。市場では景気の下振れリスクへの警戒感も根強く、仮に市場予想を下回る内容となった場合、株式では上昇スピードの速かった米国SPX500を中心に利益確定売り、為替市場ではリスク回避のドル&円買い圧力が強まる可能性も出てこよう。

ドル円 日足

米国SPX500種株価指数 日足