OKIセミコンダクタは、1チップで指紋データの登録から、認証、登録データ管理まで実現可能な世界最小級の指紋認証処理用LSI「ML67Q5260」を開発したことを発表した。

これまで複数のデバイスが必用であった指紋認証が1チップで行うことが可能となる

同社では、すでに同様の機能を1チップ化した「ML67Q5250」を提供していたが、こちらは11mm×11mmのパッケージサイズだった。今回のML67Q5260は、プロセス、回路、パッケージの見直しを進め、パッケージサイズを従来品比87%減の4mm×4mmに小型化、パッケージ厚も0.5mmと薄型化を実現した。これにより、カード実装への対応が可能となり、IDカードなどへの応用が可能となる。

指紋認証アルゴリズムには、Precise Biometrics製のDFT(Discrete Fourier Transform:離散フーリエ変換)方式を採用。1:1認証で0.8秒以内の認証を実現しているほか、他人誤受け入れ率は0.001%未満、本人拒否率は1.0未満を実現している。

また、内蔵されているフラッシュメモリには45本の指紋データを登録することが可能なほか、同製品には指紋データの不正読み出しを禁止するセキュリティ機能も搭載されている。

なお、同製品はすでに8月よりサンプル出荷を開始しておりサンプル価格は3000円。12月より月産10万個の体制で量産を開始する予定で、カスタマが組み込みを行う際に必用となる各種ドライバやサンプルソースコードを含めたソフトウェア開発キットも用意しているという。