成長著しい新興国の代表格である「BRICs」について有識者らが語るスペシャルトークイベント「BRICsだョ! 全員集合」が6日、東京・六本木のワールドインベスターズ・トラベルカフェにて開催された。

同イベントでは、ブラジル / ロシア / インド / 中国の"各国代表"として有識者が1名ずつ登壇し、生討論会に臨んだ。ブラジル代表は、インターアジアコーポレーション代表取締役の伊藤隆一氏、ロシア代表は、ロシア・コンサルティング合同会社・社長の二階堂イリーナ氏、インド代表は、Abacus Venture Solutions代表取締役会長のサチン・チョードリー氏、中国代表は剣豪集団取締役会長の鄭剣豪氏。オブザーバーは元ソニーマーケティング社長の小寺圭氏、モデレーターは日経マネー編集長の鈴木亮氏が務めた。

「投資・移住したくない国は?」などきわどい質問も飛び出した「BRICsだョ! 全員集合」

「今最も気になっている国はどこ?」「移住、働いてみたい国は?」などの質問に答える形式で、討論会は進められた。「2015年のGDP成長率が最も高いと思う国は」との質問では、圧倒的に中国を挙げる人が多かった。この結果に鄭氏は「若い経営陣が元気で、中国国内はとてもエネルギーに満ちている。(そうした意味で)経済発展に恵まれている環境にある。一方、経済成長が激しいということは、環境破壊もそれだけ進むという危険をはらんでいるので、一概に喜べない。日本の技術を買い、応援しながらキレイな中国を作りたい」と語った。

続いて自国の特長について、各国代表に尋ねると、ブラジル・ロシアはエネルギーや天然資源、食料を挙げ、中国・インドは総合力や消費量をアピールした。この結果に小寺氏は「世界の中で今問題となっているのはエネルギー問題、続いて食料問題だ。ブラジル・ロシアはそうした問題を解決するポテンシャルを秘めている。また、日本にとってBRICsは輸出するための国だったが、今後は消費してもらう国になってきていることを意味している」と述べた。

終了後には、ニューヨーク証券取引所(NYSE)のADR(米国預託証券)について、NYSEEuronextディレクターの川崎聖子氏が解説したり、また、BRICs各国のADRを低コスト取引できるサービスについて、先日日本に上陸した北米最大のネット証券インタラクティブブローカーズ証券の角丸聖樹氏が解説。また、「BRICs交流会」としてカフェでの歓談などしたりして盛り上がった。