キヤノンは、チップサイズが202×205mmと世界最大のCMOS(相補性金属酸化膜半導体)センサーの開発に成功したと発表した。大型化により集光量を増やすことができるため、プロ用デジタル一眼レフカメラの約1/100の光量で撮影が可能とのこと。

超大型CMOSセンサー(左)と35mmフルサイズCMOSセンサー(右)

このたびキヤノンが開発したのは、チップサイズ202×205mm、直径12インチのウエハーから製造できる最大級のCMOSセンサー。同社が製品化している最大のCMOSセンサーと比べると約40倍の大きさになるとのこと。

従来、センサーを大型化すると、データ信号を受信してから送信するまでの時間が長くなり、出力の高速化が難しいといった問題があったが、回路設計に工夫をこらすことによって問題を解決。動画対応の巨大なCMOSセンサーの開発に成功した。

大型化により、集められる光量を増やすことができるので、光の少ない暗い環境でも撮影が可能となる。35mmフルサイズCMOSセンサーが必要な光量の1/100でも撮影可能で、わずか0.3ルクスの照度で1秒あたり約60コマの動画を撮影できるとのこと。