映画『ルー=ガルー』(藤咲淳一監督)の初日舞台挨拶が28日、都内で行われ、4人組ガールズロックバンド・SCANDALが登壇した。

SCANDALのメンバー。左から、TOMOMI、HARUNA、RINA、MAMI 拡大画像を見る

同作は、京極夏彦のSFミステリー小説を初アニメ映画化。近未来を舞台に、社会が完全管理され、他者とのコミュニケーションを携帯端末に依存する世界で、主人公の少女4人がリアルコンタクト(直接出会うこと)を求め、閉鎖された世界へと立ち向かっていく。SCANDALは主題歌などの楽曲や声優を担当するほか、主人公たちがあこがれる「伝説のバンド」として劇中に登場する。

演奏シーンは、彼女たちが実際に演奏している様子をモーションキャプチャーしてCG化したもので、ボーカルのHARUNAは「なんとなく聞いてはいたけど、全身タイツがこんなにピチピチだなんて(笑)。映像を通して早く見るのが楽しみ」と貴重な体験を振り返り、「毎日のささいなことも、今日、経験することも思い出になっていくけど、忘れたくないって思うよね? そういう気持ちを思い出させてくれる素晴らしい青春映画になっています」と同作をアピールした。

この日、映画にちなんでリアルコンタクトを図ろうと、mixiで募集したファン11名で結成されたコーラス隊も登場し、共にエンディングテーマ『さよなら My Friend』を生披露。RINAは「リアルJK(=女子高生)やで」と笑顔を見せていた

一方、藤咲監督から、制作時の苦労を「特にこの4人のアフレコが……」とダメ出しされたSCANDALだったが、初挑戦のアフレコの現場では、藤咲監督から「そのままやってください」と演技について"お任せ"の指示があったことが明かされ、HARUNAは「逆にプレッシャーでしたね」とチクリ。ドラムのRINAも「自分の役をやると思っていたら違う役で、自分じゃないんや~ってびっくりしました(笑)」とつぶやくと、藤咲監督は「ごめんね。ほんとに申しわけない」と自身の説明不足を平謝り。それでも、ギターのMAMIが「前からやってみたいと思っていたのにうまくできなかったので悔しかった。もう1回やってみたい」とリベンジを語ると、納得のいかないメンバーたちも声をそろえて「監督、よろしくお願いします!」と笑顔で再アフレコを訴えていた。

映画『ルー=ガルー』は、新宿バルト9ほかで全国公開中。