高村薫の直木賞受賞作をドラマ化したWOWOWの連続ドラマ『マークスの山』(10月17日放送スタート)の制作発表会見が25日、都内で行われ、出演者の上川隆也、石黒賢、小西真奈美、高良健吾、大杉漣、戸田菜穂、小日向文世が登壇した。

左から、大杉漣、小日向文世、小西真奈美、上川隆也、石黒賢、高良健吾、戸田菜穂 拡大画像を見る

100万部突破の大ベストセラーで、警察小説の最高峰と名高い同作。連続猟奇殺人を調べる合田警部補(上川)は、警察上層部からの圧力を受けながらも、"マークス"と名乗る謎の青年・水沢(高良)にたどり着く。彼が時折もらす「暗い山」の言葉の意味とは……。20年前の事件を発端に、巧妙に張り巡らされた組織の圧力の中、見えない敵を追い続ける刑事たちが事件の真相に迫っていく社会派ミステリー。

連日の猛暑の中、撮影を終えた主演の上川は、「(同作が)10月、11月という設定なので、生真面目にコートを着込んで、たくさん汗を流しました。男たちの熱い汗で作られたドラマです」と、体を張った自信作をアピール。一方、日弁連理事・林原を演じる小日向は「最初から腹黒い顔をしていましたね。明らかに犯人に近いような顔でイイんでしょうか(笑)」と、人の良いイメージとはギャップのある役柄に照れ笑いし、50代のキャストらが、学生時代に雪山を登る回顧シーンに挑み、「例によって持っているカツラをかぶって若作りをしたんですが、まだ(映像を)見てないのでそこだけが心配」と柔らかな笑顔を見せ、会場を笑わせた。

標高2,300メートルの山の撮影では、「ものすごくハードなシーンを撮っているのに、遠足の小中学生が周りで遊んでいた」と苦笑いの上川

高良は「最後のシーンで上半身裸になったんですが、ちょっと寒かったです(笑)」と、気になるエピソードを披露した

また、会見では、これまで極秘にされてきた、事件の鍵を握る重要人物・マークスを高良健吾が務めることが発表された。今年だけでも『ソラニン』や『ボックス!』など立て続けに映画に出演する高良は、久しぶりの連続ドラマ出演に「僕にとっては、ドラマだからとか、映画だからとか関係ない。とても濃い現場で、役になり切るとかよく分からないんですが、(同作で)役に引きづられる感覚を知ることができました」と、手ごたえを感じた様子だった。

連続ドラマW『マークスの山』は、WOWOWにて、10月17日より毎週日曜夜10:00~放送スタート(全5話)。第1話は無料で視聴可能。