中学受験の学習塾、スタジオキャンパスは7日、都内で小学5年生の塾生6人を対象にiPadを用いた社会・理科の実験授業を行った。

iPadを手に授業に没頭する塾生たち

使用した教材は、インフォテリアが提供するサービスを通してスタジオキャンパスが作成したもので、『HandbookHD グループ版』というiPad専用アプリを経由してダウンロードした。日本の地理を学んだ社会の授業では、急流を映した動画や山岳地などの写真を用い、理科では植物の発芽や受粉の様子などを動画や画像で学んだ。

塾生からは「動画や画像があるとわかりやすい」「何冊も教科書を持ってくるよりも便利」などとiPadを使った授業を歓迎する声があがった。その一方で、「文章を書けない大人になってしまうのでは」「漢字などを書いて覚えられない」などデジタル教科書の導入を不安に感じる塾生もいた。

教鞭をとったスタジオキャンパス代表の矢野耕平氏は、「子どもたちの動画に対する反応は、私たちの予想以上に高評価でした」と話す。ただし、今回はiPadの教材のみで授業を進め、板書の時間がなかったためか、「予想よりも早い時間で授業が終わってしまい、時間をどう持たせるかに苦心しました」と感想を述べた。