明治大学は7月15日、日立製作所(以下、日立)と共同で、米国で開発された大学向けアプリケーション提供システム「Virtual Computing Lab.」を使った学内クラウドシステムを国内で初めて導入すると発表した。

「Virtual Computing Lab.」は米ノースカロライナ州立大学で開発されたソフトウェアで、仮想マシンの利用予約やリソース管理など、大学の運用形態に適したサービス提供を実現するという。

明治大学は2010年10月から理工学部の一部の教員や学生約400人に対して同システムの試験提供を開始し、その後順次同大学の学生約3万人に提供範囲を拡大する予定。

明治大学によると、これまでは「特定のアプリケーションを必要とする授業がある場合、その環境が整ったPC教室が空いていないために授業ができないといったケースがあった」とのことだが、同システムによって物理的な制約から解放されるため、授業の柔軟な運用が可能になるとしている。また、PC環境の構築やメンテナンス作業を減らせるようになることなどから、大幅な運用コスト削減を見込む。

同システムは当初日本語と英語、中国語による利用環境が提供され、順次韓国語などのその他の言語環境が提供される予定。

日立は今回のシステム構築ノウハウを生かし、新たな大学向けソリューションの開発・提供を図る。