ヴイエムウェアは7月14日、仮想化プラットフォームの新版「VMware vSphere 4.1」、および仮想環境管理製品「VMware vCenter Server」を発表した。
VMware vSphere 4.1は、昨年4月に発表された「VMware vSphere 4」以来、約1年ぶりのバージョンアップとなる。
新版では、1つのプールとして集積できるコンピューティングリソースの量を従来の2倍に引き上げたほか、最大25%のパフォーマンス向上を実現。さらに、VMware vCenter Serverでは、管理可能な仮想マシンの数を従来比3倍の最大10000台とするなど、ベース機能が大きく強化されている。
また、機能面のトピックスとしては、ネットワーク制御機能とストレージ制御機能が新たに加えられたことが挙げられる。これらは、特定の仮想マシンに対してネットワークリソースやストレージリソースを優先的に割り当てる機能で、重要度の高いサービスの品質を確保できるようになっている。
さらに、仮想マシンを稼働させたまま実行環境(物理サーバ)を移す「VMware vMotion」機能に関して、移行速度を従来比5倍に向上させたうえ、最大8つの仮想マシンが同時に移行可能になるなど、以前よりもサービス継続時間を高めるための機能強化が行われている。
今回、新たな管理製品として「VMware vCenter Configuration Manager」および「VMware vCenter Application Discovery Manager」が追加された。両製品とも、今年2月に親会社のEMCから2億ドルで買収した「EMC Ionix」ブランドの製品をベースにしている。
前者は、これまで「EMC Ionix Application Stack Manager」および「EMC Ionix Server Configuration Manager」という名称で販売されていた製品。仮想マシン生成時や物理マシン上での実行環境構築時などに必要になるソフトウェア構成処理を自動で行えるほか、アプリケーション構成の可視化や、HIPAA(Health Insurance Portability and Accountability Act)、PCI(Payment Card Industry)などに対応するコンプライアンスレポート機能を提供する。
一方後者は、「EMC Ionix Application Discovery Manager」として提供されていた製品で、アプリケーションの依存関係を可視化できるほか、要求、サービス・レベル、変更イベントを継続的にトラッキングし、インパクトを分析することが可能になっている。
ヴイエムウェアは、VMware vCenterのライセンスモデルを変更することも発表している。
従来はハードウェアベースの課金体系になっていたが、今後は、仮想マシン数に応じて課金するかたちに変更される。これは、「仮想化された環境では、ハードウェア構成は抽象化されたり、データセンタ間の仮想マシン移行で変更が頻繁に発生したりするため、ハードウェアベースのライセンスは複雑になっている」との理由からという。
新ラインセンスモデルは9月1日より適用開始。なお、対象製品はVMware vCenterのみで、VMware vSphereなどの他製品については従来どおり。
ヴイエムウェアでは、今回のVMware vSphere 4.1のリリースを機に中堅・中小企業向け対応を強化している。
まず、VMware vSphereのエントリーエディションにあたる「VMware vSphere 4.1 Essentials」を1CPU当たり約1万円に価格変更。さらに、VMware vSphere 4.1 Essentials PlusとStandard Editionの中堅・中小企業向けエディションにVMware vMotion機能が追加されている。
なお、各エディションの機能の違いについてはVMwareのWebサイトを参照してほしい。
今回、ヴイエムウェアでは、無償のハイパーバイザ「VMware ESXi」(正式名称: VMware ESXiSingle Server)の名称変更も発表。新名称を「VMware vSphere Hypervisor」とし、vSphereファミリであることを明確にしている。
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