米MS、Windows XPへのダウングレード権を2020年まで延長

 
2010年7月15日追記 解釈に相違があり、追加記事を掲載
XPへのダウングレード権延長、正確にはOEM版Win7提供終了まで
http://journal.mycom.co.jp/news/2010/07/15/029/

米Microsoftは7月12日(現地時間)、Windows 7とWindows Server 2008 R2のSP1ベータを公開したが、これと同時にWindows 7に付与されていた旧OSへのダウングレード権の延長もアナウンスされている。従来までWindows 7 SP1の提供とともに消滅するはずだったダウングレード権だが、今回の措置でWindows 7のライフサイクル終了まで継続されることになり、これを解釈すれば最大2020年1月までWindows XPへのダウングレードが可能なことを意味する。

Windows 7で提供されるダウングレード権とは、主に企業ユーザーを対象に新OSへの移行期間が必要とされる場合、暫定的にWindows 7のライセンスを使って旧OSの利用が可能になるというものだ。特にOEM経由で出荷されるマシンは、新OSリリースと同時にプリインストールされるOSも新環境へとリフレッシュされるため、このダウングレード権を行使することでマシン自体を新調しても旧OSの環境を使い続けることが可能になる。対象となるのはWindows 7のUltimate、Professional、ボリュームライセンス版(含むEnterprise)のライセンスで、Windows XP Professional(Tablet Editionを含む)またはWindows Vista Business/Ultimateの32/64ビット版へのダウングレードが行える。もともとはWindows Vistaで導入されていた措置で、それがそのままWindows 7へと引き継がれた経緯がある。

ただし前述のように暫定的な措置という扱いであり、当初MicrosoftはWindows 7におけるダウングレード権の行使期間を「OS発売から6カ月以内」と限定していた。Windows 7の発売日は2009年10月22日であるため、この状態では企業ユーザーは2010年4月21日までにWindows 7への移行を完了しなければならないことになる。だが「短すぎる」という意見が相次いだため、同社はWindows 7リリース前に最終的にダウングレード権の行使期間を「発売から18カ月以内またはSP1リリースが行われるまで」と延長する方針を発表した。このあたりの経緯はComputerworldの記事に詳しい。

こうしたなか、今年7月12日にWindows 7 SP1ベータの提供が発表され、いよいよダウングレード権消失への秒読みが近付いてきた。だがComputerworldの7月12日付けのレポートによれば、Microsoft幹部は同日に米ワシントンD.C.で開催されたWorldwide Partner Conference (WPC)において「企業ユーザーの74%がいまだWindows XPを使い続けている」ことを報告しているという。米MicrosoftでWindows担当コミュニケーションマネージャのBrandon LeBlanc氏は公式Blogの中でこの件について触れており、Windows 7が過去最高ペースでシェアを拡大しており、企業ユーザーも9割近くが2年以内のWindows 7への移行を表明していると前置きしつつ、その一方で旧OSを使うユーザーは依然として多く、「ダウングレード権の消失は混乱をもたらす」というユーザー企業らの意見を紹介している。こうした経緯を踏まえ、Microsoftではダウングレード権を当初のSP1登場までから「Windows 7のライフサイクル終了期間」まで延長する方針を発表した。

では、このWindows 7のライフサイクル終了期間とはいつまでなのだろうか? Microsoftでは、2002年より新しいライフサイクルサポートポリシーを導入している。これはサポート期間を「メインストリームサポート」「延長サポート」の2つのフェーズに分け、それぞれ5年ずつのサポート猶予期間を設定しているものだ。これはMicrosoftの製品のほとんどを対象としており、発売から5年はメインストリームサポートでセキュリティパッチなどのアップデートの提供が保証される。メインストリームサポート終了の後、企業ユーザーの場合はさらに延長サポートのフェーズに入り、さらにサポート期間が5年間延長される。つまり発売からトータルで10年間のサポートが保証されるわけだ。Windows 7の場合、メインストリームサポート終了が2015年1月13日、延長サポート終了が2020年1月14日となっている。ダウングレード権の存在するエディションの場合、ProfessionalとEnterpriseは延長サポートの2020年1月14日、コンシューマ製品の扱いとなるUltimateはメインストリームサポート終了日である2015年1月13日がそのライフサイクルとなる。つまり、Windows XPへのダウングレード権は最大2020年まで延長されたことになる。

とはいえ、Windows XP自体の延長サポートは2014年4月8日で終了予定のため、この期間以降のアップデート提供は行われなくなる。ダウングレード権消失までにOS自体の実質的寿命が到来するわけで、2014年以降の利用は極めて限定的なものとなる。特にインターネット接続などセキュリティ面での問題に直面することになり、メインマシンとして利用する企業ユーザーは少なくともこの期間までに何らかの対応策を練らなければいけないだろう。

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