情報処理推進機構

情報処理推進機構(IPA)は8日、仮想化技術KVMの評価結果を公開した。システムの設計、構築、運用の観点からクラウドシステムの構築にKVMが活用できるかどうかを評価しており、評価結果や注意点、実際の構築手順などがまとめられている。

報告書概要資料には調査報告書の内容の要約がまとまっており、手早く結果を知りたい場合に活用できる。基本動作手順書には実際にどのように作業して環境を構築したか、また操作に利用したプログラムのソースコードなどが掲載されている。

KVMはオープンソースソフトウェアとして公開されており、クラウドシステムを構築する場合に採用できる有効な技術のひとつ。ただし、まだ登場して間もないため実績が少なく、採用を検討するための材料が少ない。「OSS仮想化機構KVMについての調査」はこれを補うための取り組みであり、最終的にKVMは実用可能なレベルに到達しているという評価を得ている。ディスク性能が弱いため、その部分はNFSなどのネットディスクを活用した方がいいなど、構築と運用で活用できる注意事項もまとまっており参考になる。