7月7日にスタートするSF特撮ドラマ『MM9 - MONSTER MAGNIUDE-』(毎日放送ほか 毎週水曜 25:30~)が2日、大阪・毎日放送本社で会見を行い、総監督を務める樋口真嗣監督、ヒロイン役の女優・石橋杏奈らが会見を行った。

左から、石橋杏奈、樋口真嗣監督

同作品は、SF作家・山本弘氏の小説『MM9』を原作に、架空の組織・気象庁特異生物対策課(通称・気特対)の活躍を描いたもの。「気特対」は、日本各地に被害をもたらす特異生物=モンスターの出現を予報したり、生態を分析したりといった地道な仕事をこなしながら、国民の安全を守る影の存在。そんな彼らの日常を、それぞれにひとクセあるキャラクターたちのユーモラスなやりとりを交えながら綴る、異色のSFドラマだ。

「気特対」の新人メンバー・さくらを演じる石橋は「『モンスターが出るドラマに私が出るんだ』とドキドキしながら撮影に臨みました。でも始まってみると、モンスターのドラマというより個性豊かなキャラクターが出てくる人間ドラマで、不思議な感じがしました」とドラマの感想を。「現場では共演の役者さんと話をしたり、毎日が勉強で撮影に通うのが楽しかった。さくらと一緒に私も成長できたと思います」と収録を振り返っていた。

石橋とWヒロインを演じる尾野真千子(前列左)、高橋一生、松重豊ら「気特対」
(C)2010「MM9」製作委員会

また、「登場するモンスターはCGなので、実際にはモンスターがいないところで演技するのが大変。『あのへんにモンスターが浮いてるんだよ』と言われても、どんな色や形をしているのかわからない(笑)。だから、共演のみなさんとどんなものか話し合ったりして、想像しながら演じました」と特撮ならではの苦労話も。「出来上がった映像をさっき初めて見たんですけど、思ってたよりモンスターの動きが速くてビックリしました(笑)」と予想外のモンスターの出現に驚いているようだった。

一方、『ガメラ』3部作などの特撮映画を手掛けてきた樋口監督は、今作がテレビドラマ初演出。「自分がいいと思うキャストを隅から隅まで集めることができた。それぞれが素敵なキャラクターたちに仕上がっていると思います」と自信を見せ、「石橋さんについては、品行方正で純粋なイメージをぶっ壊そうと思った」とコメント。石橋は先輩にいきなり"タメ口"をきく生意気な現代っ子として登場する。「ドラマの序盤は"普通の組織に口の利き方を知らない新人のガキが来やがった"ということで話を構築しているので、彼女こそが"モンスター"。僕らの世代と体型も違ってスマートだし、明らかに"食べてるものが違う"感じを出したかった(笑)」と意外な演出意図を明かして笑わせていた。

なお、『MM9』はテレビドラマでは日本初となるiPad専用アプリでの配信も決定。毎週1話ごとにアプリをリリースし、テレビでのオンエアと同時に配信を開始する。料金は無料で、放送終了後も1週間限定で視聴できる。