SAPジャパンは6月30日、同社の化学物質管理ソリューションをベースにした「REACH化学物質集計システム」をシャープに納入し、6月から本格稼働に入ったことを発表した。

同システムの基盤となっているのは「SAP product and REACH compliance」で、開発・構築作業はシャープシステムプロダクトが担当。プロジェクト立ち上げから約1年で運用開始となった。「SAP product and REACH compliance」は、SAPの環境・安全・衛星に関する規制対応やコンプライアンス遵守を支援するソリューション「SAP Environment, Health,and Safety Management」の一機能として位置付けられているもの。

今回稼働開始された「REACH化学物質集計システム」はSAP ERPベースの商品やデバイスの構成表と柔軟に連携できることが特徴とされ、多言語対応が可能となっている。

シャープでは同システムにより「複写機など部品点数が1000点を超える製品の化学物質含有量の集計、グローバルで一元的に化学物質含有情報を収集・管理することなどが可能となった」という。これにより、含有化学物質規制の他国・地域への拡大にも柔軟に対応できるようになった。

また、SAP ERPとの連携によって欧州向けに出荷される商品やデバイスなどの化学物質含有量の集計が容易になったほか、REACH規則に対応したコンプライアンスチェックの自動化が実現された。

なお、シャープシステムプロダクトは、今回の同システム導入で得たノウハウを「シャープREACHモデル」としてテンプレート化し、REACH規則対応を検討している企業への提供を開始するとのことだ。