Infineon Technologiesは、国際的な旅行規則に準拠した電子パスポートと米国個人識別情報検証(PIV)カードを含むセキュアIDアプリケーションでの使用を目的とした、同社設計によるセキュリティ性の高いICをIBMが製造することを発表した。米国バーモント州バーリントンのIBMの半導体製造工場で生産されることで、米国で製造されたセキュリティ・マイクロコントローラが米国の政府系電子IDプログラムのサプライヤに提供されることになる。

2社は、セキュリティICの生産で使用される130nm組み込みFlash技術のライセンス供与をはじめとする提携を2007年に開始しており、これらの技術基盤を活用することで、Infineonのハードウェア・セキュリティ技術「インテグリティガード」を採用した 「SLE 78アーキテクチャ」をベースとするセキュリティ・マイクロコントローラをIBMが製造することとなる。

IBM工場とInfineonの独ドレスデン工場はともに、生産業者からエンドユーザに至る製造・供給チェーンの完全性を評価する国際規格「コモンクライテリア」のセキュリティ認定を取得しており、これにより、Infineonのカスタマは、このセキュリティチップ技術に関し、2つの完全認定取得済みの供給拠点を得ることになる。