日本ヒューレット・パッカードは5月20日、同社のx86サーバ群「HP ProLiant」の新世代機「Generation 7」(以下、G7)を発表。5モデルを6月下旬よりリリースすることを明かした。

発表会で展示された3モデル

日本HP エンタープライズストレージ・サーバー・ネットワーク事業統括 インダストリーサタンダードサーバ事業本部 事業本部長 林良介氏

G7の最大の特徴は、リモート管理機能「HP Integrated Lights-Out」(以下、iLO)がバージョン3へとバージョンアップした点。iLOは、専用チップセットにより実現されているリモート管理機能で、PCからネットワーク越しにサーバへアクセスして遠隔操作/管理することができる。サーバのローカル画面をPCから操作可能なほか、メディアのインストールに関しても、PC側でディスクを読み込み、それをサーバに転送して適用するといった運用が行える。これにより、遠隔地のデータセンターにサーバを設置した場合でも、現地を訪れることなくサーバを管理できる。

今回バージョンアップされたiLO3では、PCI Expressを採用したうえ、プロセッサ、メモリを強化。これにより、パフォーマンスを大幅に向上させており、従来バージョンに比べて、メディアのインストールで3倍、サーバ操作で8倍の高速化を実現している。

iLO 3とiLO 2の比較

日本HP エンタープライズストレージ・サーバー・ネットワーク事業統括 インダストリーサタンダードサーバ事業本部 製品マーケティング本部 製品企画部 担当部長 富田浩次 氏

そのほか、G7では、インテル Xeonプロセッサー5600番台を搭載した高周波数モデルや、AMD Opteron 6100シリーズを搭載したメニコアモデルをリリース。前者は最大3.33GHz、後者は最大24コアを実現している。

日本HPでは、両モデルの適用分野について、「高周波数を実現するインテル製CPUのモデルは自動車業界のCAEなどのハイパフォーマンスコンピューティング、コア数の多いAMD製CPUのモデルはサーバー仮想化でそれぞれ適用するのが有効」と説明した。

今回発表された5モデルの基本スペックと価格は以下のとおり。

今回発表された5モデルのスペック