名古屋文理大学

名古屋文理大学は、同校情報メディア学科に2011年4月入学する新入生全員にiPadを無償配布すると発表した。iPadを学生に無償配布する大学は国内では初めて。

同学科では、iPadを学内LANに無線LANにて接続し、学生と教職員のコミュニケーションツールとして利用する他、授業資料の配布、授業中に学生がiPadを使って自分の意見を文字で書き込み、その場ですぐに情報を共有して活用するなど授業での積極的な利用を計画している。

また複数の学生と教員の共同プロジェクトとして、iPadの教育利用を目指した大学オリジナルの情報書き込みソフトの開発、新入生向けオリジナルテキストのデジタル化が進められている。授業の履修登録や出席管理、就職活動の情報共有や支援ツールとしての活用も視野に入れているという。

名古屋文理大学情報文化学部情報メディア学科では、学生らによるiPhone向けソフトの開発プロジェクトをすでに展開しており、AppStoreにて公開済み。Apple Store Nagoya Sakae(愛知県名古屋市)で学生たちが自ら開発したアプリケーションの発表イベントを行うなどの活動を続けている。

同学科では、従来型システム開発に留まらず、ライフデザインと融合したコンテンツ開発や新分野のマーケティングとコミュニケーションにも焦点を当てており、今回、新しいモバイル端末であるiPadを教育に導入することで、学生が新たな情報技術を体感し、次世代の情報社会への想像力と創造力を伸ばす機会とするという。

また同学科では、技術志向の「情報システムコース」、芸術デザイン志向の「メディア創造コース」、文化系の「メディア文化コース」の3つのコースから自由に科目を選択できるカリキュラムを採用。技術・芸術・文化という異なる志向の学生がプロジェクトを組んで、iPadを軸にコンテンツ開発からパッケージデザイン、マーケットリリースまでを共同で行い、学生主体の情報コンテンツ配信を通して新たな価値の創造を目指すとしている。