FXオンラインジャパン アナリストチームが最新のデイリーレポートをお届けする。ギリシャへの早期融資の期待感から、ユーロ売りの動きが少し落ち着きを見せている。

しかしこの問題はギリシャ一国だけの問題ではないので、気を緩めるのは時期尚早だろう。既にスペインが格付けを「AA」に引き下げられている影響を考えるなら、一過性の戻しとなるか。融資が実施後の、市場の反応を見極めたいところ。

USD/JPY 日足

USD/JPY 1時間足

一方、米国では新規失業保険申請件数が44万8000件となり、前の週に比べ減少している。延長受給者にも改善がみられるようで、少しずつではあるが、FRBが懸念している雇用情勢に改善の兆しが見られる結果と言えよう。

上記のことを踏まえ、ドル円の動向をチャートで探ると、円安の流れが想定される形状となってはいる。しかし、現状はすぐに上を試すような展開ではないと思われる。なぜなら94円を挟んだ攻防となっており、またレジスタンスラインにより、上値は若干ではあるが切り下がってきつつあるからだ。

また、94円ミドル付近からはオファー優勢は変わらずといったところであり、その上には95.00の心理的ラインも控えていることも考慮した方がいいだろう。

そのように考えれば、一度調整を入れフィボナッチ23.60%レベル93.26辺りから93円割れというのが直近の下値の目安になるのではないか。

93円付近には、今のところストップロスも観測されておらず、一目均衡表の基準線も93.19レベルであることを考慮するなら、調整終了後、反転する可能性はある。

一方、短期(1時間足)軸でより詳細に見ると、94.40円がレジスタンスとなっている。この辺りは日足のチャートとあまりターゲット水準は変わらない。

つまり上記の日足と合わせて考えれば、93円-94.40円をどちらにブレイクするかが注目といったところだろう。

アジアンタイムは動意薄だが、本日は米GDPやシカゴ購買部といった経済指標の発表予定となっており、東京市場が事実上ゴールデンウィークに入っている以上、動くとしたら海外勢が本格的に参入した後か。