経済産業省は30日、2月の鉱工業指数(速報)を発表した。鉱工業生産指数(2005年=100)は91.3(季節調整済み)で、前月比0.9%の低下となった。前月を下回るのは12カ月ぶり。前年同月比では31.3%の上昇となった。出荷指数も低下、在庫指数、在庫率指数は上昇だった。基調判断は「持ち直しの動きで推移している」のまま。

低下への寄与度が高かったのは、業種別では輸送機械工業、その他工業、情報通信機械工業などだった。品目別では、電子・伝導玩具、アクティブ型液晶素子(大型)、小型乗用車の順に低下に寄与した。

出荷指数は前月比マイナス0.2%の92.7(前年同月比は28.7%上昇)で、こちらも12カ月ぶりの低下。低下に寄与した業種は、化学工業(医薬品を除く)、情報通信機械工業、電気機械工業などだった。

一方、生産された製品が出荷されずに生産者の段階に残っている在庫の動きを示す在庫指数は、前月比プラス1.0%の95.5で、前年同月比は7.7%の低下。在庫の上昇に寄与した業種は、情報通信機械工業、鉄鋼業、石油・石炭製品工業などだった。在庫率は111.0で前月比1.8%の上昇(前年同月比は30.0%の低下)だった。

同時に発表した製造工業生産予測調査では、3月は前月比1.4%の上昇、4月は0.1%の低下となっている。

※注 : 生産指数、出荷指数、在庫指数、在庫率ともに季節調整済みの数値