再び懸念されるソブリン・リスク、米主要経済指標にも注目

為替テクニカル

FXオンライン アナリストチームが最新のデイリーレポートをお届けする。昨日発表された米国の2月生産者物価指数(前月比)が予想を大きく下回り、インフレ懸念後退によるドル安が進行した。本日は米国では低金利継続の他、中国での投機規制に関するニュースが再び目立ってきており、資源国通貨からリスク回避の円が買われている状況となっている。一方、国内でも3月決算を控えて、実需筋のドル売り円買いの動きも観測され始めている。

USD/JPY 日足

ただ、このようなリスク回避傾向が強まりつつある中でも、90円のラインより下値を試せない円の弱さも否めない。やはり、海外要因次第といった側面が強く、国内の景気動向からは回復の強さどころか、デフレ懸念が強まっていることが下値を試せない要因か。

このような状況を考慮した上で、テクニカルで見ると、下はやはり90円を割れるかどうか。逆に上は91円を抜ける事が出来るのかどうかだろう。

USD/JPY RSI 日足

91-92円までは売りが並んでいるので、短期ですぐに上抜けは難しい状況となっている。しかし中長期では、金利差が出来ることを織り込みつつあるため、将来のドル高を見越し安い水準で仕込んでおくのも面白いだろう。短期スパンではRSIが示すようにどちらにも過熱感は見られないことから、ボックス相場が継続しそうだが、90円でのサポートラインとして性質が強まっている現状を考えると、基本バイアスはややロング寄りと見ておきたい。

再び懸念されるソブリン・リスクと米主要経済指標に注目

まず21:30に注目の2月の「米消費者物価指数(CPI)」が発表される。コア指数も含め、今回の予想値はプラスの0.1%となっている。また、同時刻に発表される「米新規失業保険申請件数」も重要。先日のFRB議事録で今後の政策金利の動向に関しては米雇用情勢次第と言及したこともあり、市場の注目度は高いだろう。今回は、前回の46.2万件から45.5万件まで申請者数が減少するとの予想となっている。

その後23:00には、3月「フィラデルフィア連銀指数」と2月の「景気先行指標総合指数」が発表される。前者のフィラデルフィア連銀指数は前回よりも上昇、後者の景気先行指標総合指数は低下の予想となっている。

このようにNYタイム序盤は、インフレ動向は前日のPPI同様落ち着いた内容となっているか、雇用情勢は改善傾向にあるか、そして米景気回復のスピードは緩やかになってきているのか、それぞれの内容を見極めながら株式、為替市場で売り買いが交錯するだろう。

ただ。気になるのがギリシャ支援に関し再び不透明感が漂っていること。この問題では各国や各機関の立場もあり、意見の統一感がいまだ見られない。実際、本日もドイツ当局者の発言に敏感に反応し、為替市場ではリスク回避のドル買いが欧州タイム前から強まっている。

仮にこの傾向がNYタイムまで継続するとしたら、上記でも述べたが、中国金融当局の出方に対する不透明感も蒸し返される可能性が出てくる。さらに、上記の指標のうち、どれかひとつでもネガティブサプライズの結果となった場合、株式市場での売り基調が一気に強まる可能性が出てくるだろう。なぜなら、昨日は、ウォール街株価指数や米国SPX500種で年初来高値を更新し、上昇スピードの警戒感から利益確定売りが出やすい状況となっているからである。

本日は、ソブリン・リスクと米経済指標により大きく変動する可能性があるため、リスク管理には注意したい。

米国SPX500種株価指数時間足

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