FileMakerは9日(米国時間)、デスクトップデータベースソフトの最新版「FileMaker Pro 11」を発表した。グラフ作成機能 (FileMaker Charts)やクィックレポート(Quick Reports)、クィック検索 (Quick Find)などの新機能を搭載する。ユーザーインターフェイスが一新されるなど根本から見直された前回のアップグレードに対して、今回はデータベースソフトとしての基本機能が強化された。米国での価格は「FileMaker Pro 11」が299ドル、「FileMaker Pro 11 Advanced」が499ドル。1つのパッケージにMac OS X用とWindows用が同梱される。

バージョン11では、グラフ作成にサードパーティのプラグインや他のソフトの力を借りる必要はない。棒グラフ、折れ線グラフ、面グラフ、円グラフを選択し、簡単に見栄えの良いグラフに仕上げられる。作成したグラフはInstant Web Publishingを通じてWebにパブリッシュ可能。

FileMaker Charts

Quick Reportsは、レポートを表形式レイアウトで扱えるようにする。表計算ソフトしか利用したことのないユーザーでもなじみやすいスタイルでフィールドの追加やソーティングを行える。またバージョン11ではレイアウト/レポートアシスタント機能も強化されており、ステップバイステップのガイドに従って容易にレポートをカスタマイズできる。

Quick Reports

Quick Findでは、Web検索と同じような感覚で検索ボックスに単語やフレーズを入力して全てのフィールドを検索できる。特定のレイアウトやフィールドのみを対象としたカスタマイズ検索も可能だ。

これらのほか特定のレコードやレイアウト、ソート順などの保存・再生を可能にする「スナップショット・リンク」、ツールパレット「インスペクタ」などを装備。新規データベースをより素早く作成できるように、クィックスタート画面が改善された。

FileMaker Serverもバージョン11になった。クライアント管理ツール機能が強化されたほか、データのないクローンファイルの作成、新ハードウエア導入時のためのサーバスケジュールの自動保存・ロードなどが追加された。「FileMaker Server 11」は999ドル、「FileMaker Server 11 Advanced」は2,999ドルとなっている。