宇宙航空研究開発機構(JAXA)および三菱重工業は、H-IIAロケット17号機による金星探査機「あかつき」(PLANET-C)の打ち上げについて、2010年5月18日に決定したことを発表した。

2009年11月に報道陣に公開されたときの「あかつき」の様子

場所は種子島宇宙センターの大型ロケット発射場。打ち上げ予定時刻は日本標準時で午前6時44分14秒で、打ち上げ予備期間は5月19日~6月3日までを予定。予備日の打ち上げとなった場合、その日ごとに打ち上げ時刻を設定するという。

"あかつき"は金星の大気の様子を主な探査目的とした探査機で、金星の周囲300km~8万kmを周回し、5つのカメラを駆使して濃淡パターン追跡による風速場の導出が行われるほか、高さ方向にも分解を行い、それぞれの高さでの大気の様子を観測する。

また、H-IIA17号機には、打ち上げ能力の余裕を活用して、JAXAの小型ソーラー電力セイル実証機(IKAROS)のほか、東京大学の中須賀教授らが開発した超小型衛星「UNITEC-1」などの小型副衛星4基もともに打ち上げられることとなっている。