【レポート】

米雇用統計を前に、欧州株は利益確定売り警戒感が台頭するか

欧州タイムの動向

FXオンラインジャパン アナリストチームが最新のデイリーコメントをお届けする。欧州株式市場は、業績相場を反映し続伸している。牽引役は資源系セクター。特に鉱山株でのリスクテイクが顕著となっている。大手マイニングカンパニーに加え、2009年通期の業績が市場予想を上回ったフレスニロ(FRES.L)といった銘柄の続伸も期待できるか。

また、貴金属価格の上昇に伴い、昨日のWTIは1バレル=81ドル付近まで上昇。アジアンタイムでは80ドルを割り込む展開となる場面も見られたが、調整売りの範囲内でおさまれば再び81ドル台を目指す可能性もある。その場合、大手エネルギー関連株の上昇にも期待感が膨らむだろう。特にM&A関連というテーマ性の面も考慮すれば、BP (BP.L)が1株当たり15ポンドで、ヨーロッパを拠点に事業を展開するタロー・オイル(TLW.L)を買収するとの噂が燻っており、本日も両社の株価動向には注目。

また同じM&A関連で言えば、英保険大手プルデンシャル(PRU.L)は、米金融大手アメリカン・インターナショナル・グループ(AIG.N)がアジアで展開する生命保険事業を355億ドルで取得することを発表。このような業界再編のきっかけとなりそうなM&A関連は、他業界でも同様の状況を巻き起こす可能性もあるため注目したい。

ただ、本日は22:15に2月の米ADP雇用統計が、28:00には米地区連銀経済報告(ベージュ・ブック)がそれぞれ発表予定となっており、イベント前の利益確定売りが出始めてもおかしくない。特に今週末は米雇用統計も控えており、この傾向は徐々に強まろう。

それは為替市場にも言えることで、本日はギリシャのパパンドレウ首相が閣議にて財政赤字懸念を払拭するための新たな財政政策を発表するとの思惑が広がっており、EURショートカバーのきっかけとなりそう。実際、アジアンタイムでは1.36ミドルレベルまで反転しているが、この期待感が持続すれば1.37手前のレジスタンスゾーンを突破するかが焦点として浮上しよう。

GBPも連動し1.50の心理的ラインをブレイクしたことから、1.51台までポジション調整が進むかがポイント。ギリシャ以上に財政赤字が深刻とも市場で囁かれるGBPだけに、ギリシャ閣議でその懸念が和らげば1.51台への到達もあり得る。しかし、手前には2月最高値と3月最安値のフィボナッチ23.60%戻しレベルが控えているため、仮に株式市場で利益確定売りが強まれば、リスク回避からGBPやEURにも再び売り圧力が強まる可能性があるため注視したいところ。

GBPUSD 時間足

USD/JPY のテクニカル

USD/JPY 日足

本日、ギリシャ政府は財政赤字削減措置を発表する予定となっており、欧州通貨での信用不安の後退からドル売り、ユーロ買いの展開となっている。ギリシャ支援に関する対策は、新たな案が提示されては否定されるといったことを繰り返してきたため、現在は期待感が優勢となっているものの、為替市場は株式市場以上 に半信半疑であり、発表内容次第ではユーロが対ドルや円で乱高下する可能性も出てくるため、注視したい。

上記チャートを見ると、ドル円もドル安基調となっており、直近安値88.55円を割り込み、本日は88.47円を付けている。88.50円辺りには ストップロスが観測されたが、大きな動きとはならず、88円半ばから88円後半でのボックスレンジを形成しつつある。米雇用統計相場の様相を強めつつある。

その米雇用統計だが、前回のマイナス2万人に対して今回の予想値はマイナス5万人前後。失業率は9.7%から9.8%に悪化するとの予想となっており、依然として米雇用情勢は厳しいことがうかがえる。本日は2月の米ADP雇用統計も発表予定となっており、前回よりも悪化した内容となれば、米雇用統計への不安感から下値を狙うようなかたちに見える。 下のターゲットは88円割れが視野に入り、心理的にも買いからは入りにくい。次の直近安値87.37とその下の87円割れと、前回動きが大きかった水準も控えているため、ドル安基調が継続した場合の値動きの荒さは、ある程度覚悟しておきたいところだろう。

USD/JPY RSI 日足

尚、RSIは37前後となっており、どちらに動いてもおかしくない。やはり本日の米指標発表後に、どちらのサインが点灯するかが注目といったところ。米雇用統計を前に長期のポジション保有はリスクが高いので、短期スパンでのリスク管理を心掛けたい。

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