リコーは3日、広角・高倍率ズームレンズを搭載したコンパクトデジタルカメラ「CX」シリーズの最新モデル「CX3」を発表。発売は19日を予定しており、価格はオープン。推定市場価格は、4万円台半ば。

ブラック、すみれ、ツートンカラーの3色が用意された「CX3」

キャッチフレーズは「画質一新」。進化したノイズリダクション機能や受光効率を改善した10メガピクセル裏面照射型CMOSセンサーの搭載により、高感度時の画質をいっそう向上させた。

ノイズリダクションのアルゴリズムに「GR DIGITAL III」と同様のものを採用。従来、出力したJPEGに対して適用していたノイズリダクション処理を、CX3はCMOSセンサーが出力した信号にダイレクトに適用することで、より効果的なノイズ低減を可能にした。また、ノイズ軽減量も従来の「OFF」「AUTO」「弱」「強」に加え、新たに「MAX」を設定。画像のノイズ分布を解析し、領域に応じて最適な処理をおこなう分散推定式の高度なノイズ処理により、クリアで美しい画像を実現する。

背面には3.0型92万ドットVGA液晶を搭載

焦点距離28mm~300mm相当の10.7倍ズームを採用

また、「シーンオートモード」を追加。撮影状況から、「ポートレート」「スポーツ」「夜景」「マクロ」などの6つのシーンモードのうち、最適なものをカメラが自動的に判断。撮影者はそれらを意識することなく、フレーミングに集中できる。

新たにカメラを向けるだけで、人物や風景、接写など最適な設定に切り替わる「シーンオートモード」(S-AUTO)を採用した

さらに、露出が異なる2枚の静止画を高速で連続撮影して、それぞれの適正露出部分を合成することで白とびや黒つぶれを抑制する「ダイナミックレンジダブルショットモード」も拡張。ダイナミックレンジ拡大効果に「詳細設定」が追加され、どの領域の輝度を優先するかを「ハイライト」「シャドー」「OFF」から選択可能となった。

CXシリーズ初の機能として、動画撮影モードがHDに対応。1,280×720ピクセル、30fpsの高精細動画の撮影を楽しめる。これに合わせて、静止画のアスペクト比にも16:9のワイドモードが新たに加わった。

ユニークなのは「ペットモード」。ペットを驚かせないようフラッシュやAF補助光、操作音をオフにすることで、かわいらしい動物たちのしぐさをやさしく撮影。さらに、人物検出AFのように猫の顔を検出し、優先的にピントを合わせることができる。このほか、「ミニチュアライズ」「ハイコントラスト白黒」「高感度」など計13種類のシーンモードを用意する。

CX2で用意されていたシルバーに代わり、同社独自の「すみれ」(右)が採用されているのも特徴

なお、焦点距離28mm~300mm相当の10.7倍ズームや1cmマクロはもちろん、最大約5コマ/秒の高速連写やシャッターボタンを離す直前の連続画像を記録する「M連写プラス」など、シリーズ従来の機能や特長は画素数を向上させつつ継承されている。

背面液晶モニターは、反射防止処理を施した3.0型92万ドットVGA液晶。ボディサイズは101.5(W)×58.3(H)×29.4(D)mm、重さは約185g(バッテリー/SDメモリーカード/ストラップは含まず)。ボディカラーはブラック、すみれ、ツートン(ライトグレー×ピンク)の3タイプ。