米Appleは1月25日(現地時間)、同社会計年度で2010年第1四半期(2008年10-12月期)決算を発表した。同四半期の売上は156億8000万ドルで前年同期比32%のアップ、純利益は33億7800万ドルで50%のアップとなった。MacとiPhoneの販売が特に好調で、グロスマージンの改善もあり、結果として大幅増収増益につながった。

個別にみると、同四半期のMacの販売台数が336万台となり、前年同期比で33%の増加となった。またiPhoneの販売台数は870万台で100%増加、iPodは2100万台で8%減少している。また今四半期は政府が導入した新会計ルール(FASB)が初めて適用されており、これまで24ヶ月単位などで分割計上されていた一部製品の売上が、販売時点ですべて1つの金額としてまとめて決算に組み込めるようになった。Appleによれば、この方式により特にiPhoneやApple TVといった製品が大きな影響を受けることになるという。

決算については以上だが、Appleに関して最も大きなトピックは現地時間で27日に予定されている新製品発表会だろう。同社CEOのSteve Jobs氏は「われわれが今年リリースを計画している新製品群は非常に強力だ。今週にも"ある新主力製品"が登場することになるが、われわれはその発表を非常に楽しみにしている」とだけ述べ、多くを語らずとも非常に自信作であることをうかがわせる。

会場設営が進む27日にAppleイベントが開催される米サンフランシスコ市内のYerba Buena Center for the Arts

新製品発表への期待から、Apple株価は引き続き上昇を続けている。過去3日は市場全体の下落基調に沿う形で減少したものの、好決算期待から25日終値は前日比2.59%アップの202.87ドルで取引を終えている。時間外取引を経ても原稿執筆時点で1%上昇の205ドル前後の水準で推移している。先週21日に好決算を発表したGoogleは投資家の利益確定売りが続いて2営業日連続で大幅下落が続いているが、27日のApple発表会の内容を投資家らはどう判断するのか。製品内容も含め、同社の今後を占ううえで注目だ。