Wind Riverは、米国航空宇宙局(NASA)が同社のリアルタイムOS(RTOS)「VxWorks 653」を、次世代打ち上げロケット「Ares I」および「Ares V」の飛行および指令コンピュータシステム向けに採用したことを明らかにした。

Ares Iの打ち上げイメージ図(出所:NASA Webサイト)

Ares IおよびAres VはNASAが進めている有人宇宙機計画「コンステレーション計画(Constellation program)」の中で、それぞれ有人打ち上げロケット、貨物ロケットと位置付けられており、VxWorks 653はInstrument Unit Avionics(IUA)の基礎となり、Ares I/Vのガイダンス、ナビゲーション、制御機能を提供することとなる。

Ares V打ち上げイメージ図(出所:NASA Webサイト)

同プラットフォームは、航空宇宙・防衛関連の企業がミッションクリティカルなアプリケーションの安全要件を満たすのに必要な規格である「ARINC 653」および「IMA(Integrated Modular Avionics)」に準拠した基盤を提供するほか、非クリティカルなアプリケーションも共通のコンピューティングプラットフォーム上で使用可能にすることができる。

また、完全かつ実証済みのRTCA DO-178BレベルA認証用エビデンスも付属しており、グローバルな安全認証機関や社内のレビュープロセスおける承認を迅速に得ることが可能となっている。