米Oracleは12月17日(現地時間)、同社会計年度で2010年第2四半期(2009年9-11月期)決算を発表した。同四半期の売上は58億6000万ドルで前年同期比4%の上昇、純利益は14億6000万ドルで12%の大幅アップとなった。

サービス事業等が振るわずに売上自体は前年比ほぼ横ばいなものの、ライセンス販売と製品サポートが好調で14%の売上アップだったほか、ドル安による為替差益が利益の大幅押し上げに貢献した。

昨今の不況による企業のIT予算縮小を受け、コンサルティング業務や教育事業などを中心に苦戦しているものの、既存ユーザーのライセンス更新の好調さがマイナス分を相殺した。

一方で新規ライセンス販売の大きな上昇はみられず、既存ユーザーからの収益がOracleを支えていることがわかる。また調整前の為替レートでみた売上上昇率が0%に対し、ドルベース換算では4%のアップ。純利益では調整前が3%だったのに対し、12%の大幅上昇をみせるなど、ドル安進行による為替の影響が大きい。

地域別では南北アメリカが好調で、アジア太平洋地域が微増、欧州などEMEA地域は不調だったものの、為替のバックアップもありほぼ横ばいの水準で落ち着いている。

今回の決算についてOracle幹部らのコメントは、現在欧州委員会(EC)によって保留状態となっているSun買収の可否の話題に関するものが多かった。米OracleプレジデントのSafra Catz氏は「われわれはECが来年1月にもOracleによるSun買収を認めるものと期待している」と述べている。また同社CEOのLarry Ellison氏はSunとの協業で誕生したExadata v2について触れ、業界最速と同社がうたうパフォーマンスを誇示するとともに、Sun買収の重要性を強調した。