京成電鉄は16日、成田新高速鉄道経由の新スカイライナー走行ルートの愛称を「成田スカイアクセス」と決定した。開業目標は2010年7月。また、同ルートを経由する新スカイライナーと、料金不要の特急の停車駅、国土交通大臣に申請した上限運賃も公開した。新スカイライナーは現在のスカイライナーより所要時間を15分短縮し、日暮里駅 - 空港第2ビル駅間を36分で結ぶという。

「成田スカイアクセス」を走行する新型スカイライナー「AE形」

京成電鉄は2008年12月20日~2009年1月15日まで、都心と成田空港を結ぶ新ルートとして運行する「成田空港線」の愛称を公募していた。応募作品は3,699点。「成田スカイアクセス」となった理由は「成田空港へ直結していることが端的に表現され、文字が持つイメージも良く、お客様にも解りやすい愛称(同社)」。今後は駅などの案内表示が「成田スカイアクセス」と表記されるという。

「成田スカイアクセス」の対象区間は、京成高砂 - 小室 - 印旛日本医大 - 成田湯川 - 空港第2ビル - 成田空港。このうち、京成高砂 - 小室は北総鉄道、小室 - 印旛日本医大は千葉ニュータウン鉄道が営業中で、「成田スカイアクセス」に対応するための改良工事中。印旛日本医大 - 成田空港は整備中となっている。これらの工事が2009年度末に完了する見通しになったことから、開業目標は2010年7月となった。

新型スカイライナーの停車駅は京成上野・日暮里・空港第2ビル・成田空港。認可申請した運賃が認められた場合、乗車券は1,200円、ライナー券は1,200円で、料金の合計は2,400円となる。

「成田スカイアクセス」経由の一般特急列車の停車駅は、京成上野・日暮里・青砥・京成高砂・東松戸・新鎌ヶ谷・千葉ニュータウン中央・印旛日本医大・成田湯川・空港第2ビル、成田空港。また、一部の列車は都営浅草線方面から直通するという。乗車券のみで利用できる。

「成田スカイアクセス」開業後は、混雑時間帯に新型スカイライナーと一般型特急列車を1時間あたり最大3本ずつ運行するという。日中も新型スカイライナーの増発に対応し、一般型特急列車は1時間あたり1~2本を運行する予定。また、京成本線でも1時間に最大3本の特急列車を引き続き運行するため、1時間に最大9本の成田空港行き列車を運行する時間帯があるとのこと。

京成電鉄では「成田スカイアクセス」の開業時から、駅係員・電車乗務員の着用する制服が、新スカイライナーを手がけた山本寛斎氏のデザインとなる予定。