シマンテック・コーポレーションは17日、スパムやコンピュータウイルスの配布に利用された著名人ランキング『最もリスキーなセレブ2009』を発表した。今年6月に急逝した歌手のマイケル・ジャクソンを利用した例がもっとも多かったようだ。

同社の調査によると、過去1年間に検知したスパム数は40兆。インターネット犯罪者は各種個人情報の取得を目的に、スパムの配布を通じたフィッシングサイトへの誘導やWebサイトに埋め込んだ悪意のあるプログラムを実行させるといった手段を講じており、その効果を最大化するために、インターネット利用者の「知りたい・調べたい」という心理を利用しているという。たとえば、マイケル・ジャクソンが急逝した際は、「Who killed Michael Jackson?」と題するスパムが大量に送信され、その死に関して情報を求めるユーザーがスパムを開封するよう誘導した。

マイケル・ジャクソン以外の「最もリスキーなセレブ2009」の内容は次のとおり。2位:セレナ・ウィリアムス(テニス選手、USオープンのジャッジ抗議を巡り、関連映像サイトに偽アンチウイルスソフトが仕込まれるなどした)、3位:パトリック・スウェイジ(映画「ゴースト/ニューヨークの幻」などに出演した俳優、今年9月に死去。その死に寄せられた多くの関心をネット犯罪者が利用)、4位:映画ハリー・ポッター(今夏公開の新作に合わせて悪意のあるコンテンツサイトも増加)、5位:バラク・オバマ米大統領(多くの人々の生活に影響する大統領関連のニュースがスパムやマルウェアの配布に利用された)。

シマンテックでは、インターネット犯罪から身を守るためのガイドラインを公開している(リンク先はPDFファイル)。