凸版印刷と巴川製紙所は12月10日、両社のディスプレイ用反射防止フィルム事業において製造部門を統合し、合弁で製造会社を設立することに合資したことを発表した。

両社はすでに2009年4月に資本提携で合意しており、ディスプレイ用反射防止フィルム事業に関しても、それぞれの持つ強みを活かした提携が検討されてきた。今回の合意は、ディスプレイ用反射防止フィルム製造部門を統合し合弁会社を設立することで、市場における競争力が高まるという判断のもと合意に至ったという。

新会社の社名は「株式会社トッパンTOMOEGAWAオプティカルプロダクツ」で、2010年2月に設立を予定。資本金は4億円で、出資比率は凸版が80%、巴川が20%を予定。売上高は2010年度で約180億円になる見込み。

事業統合により、生産能力の増加や商品ラインアップ拡充、販売網の充実による販売力強化、技術の融合による生産性の向上や開発の効率化などの相乗効果が得られるものと考えられるほか、両社がこれまで培ってきた技術や生産力を結集することで、強化された生産力を活かした販売活動が展開でき、幅広いカスタマニーズに応えることが可能になるという。

なお、凸版および巴川製紙は、反射防止フィルムにも生産性向上のほか、高性能化、高機能化が求められているが、新会社になることで競争力の強化が図られ、事業のさらなる成長を目指せるようになるとしている。