米Googleは10月8日(現地時間)、新しいニュースサービス『Google Living Stories』を同社Labsサイト内で公開した。ただひたすらニュース記事を集めて分類を行うGoogle Newsとは異なり、Living Storiesでは初めから特定のトピックごとのニュースに注目し、リアルタイムで収集した情報を時系列ベースで追うことができる。今回サービスの公開にあたりNew York TimesとWashington Postの2紙と提携しており、これらサイトのオンライン記事を収集対象としている。
これまでGoogle Newsでは特定のキーワードに対するニュースの収集は容易だったものの、機械処理による大まかな分類、そして本来入手したい話題とは異なるニュースが多数検索結果に含まれるなど、使い方はユーザーの裁量に委ねられている部分が大きかった。Living Storiesでは現在話題になっているトピックがあらかじめいくつか設定されており、それに関する記事を時系列で追いかけたり、関係する人物の一覧や写真/ビデオ群など、多角的なソースで分析し、理解を深めることが可能になる。今回、記事リソースの提供で協力したNew York Timesのデジタル部門シニアバイスプレジデントのMartin Nisenholtz氏は「ニュースを伝える別の方向性を模索するもの」と同紙の記事で語っている。
「Googleはわれわれの情報を盗む輩」と非難して、Google Newsからの記事リンク拒否を表明したのは米News Corp.のルパート・マードック(Rupert Murdoch)氏だが、広告減による収入減少に悩まされる新聞・雑誌社と、自らコンテンツ持つことなしに高い利益率を達成して好調な業績をあげつつあるGoogleとの溝は深まりつつある。Living Storiesは、サービス実現にあたってNew York TimesとWashington Postの2社を最初に取り込み、ニュース配信の新しい方向性を模索する実験の1つであり、Googleから新聞業界他社へのメッセージとなる。なお、今回の提携にあたってGoogleからこれら2社への金銭的供与は発生していないという。
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